【秘密の打ち合わせ】

パリでは大抵リヨン駅近くにあるアトリエ兼ショップ2階にてデザイナーと打ち合わせをします。(But its staff only!)

ところがパリを訪れたある年のこと。

初日に渡された1週間のスケジュールに、ジャンヌとのミーティングは火曜の14日、場所はヒ・ミ・ツと。。

そして当日の午前中の打ち合わせで「Akane, 14時にJEU DE PAUME(https://jeudepaume.org/ )ジュ・ド・ポーム国立博物館でジャンヌが待っているから、今日はそこで打ち合わせよ」と地図を渡され、頭の中は??だらけ。

 

約束の時間に行くと、そこにはジャンヌが笑顔で待っていました。

「机に向かって、対面で、硬いビジネスの話なんてつまらないでしょ。ここ、JEU DU PAUMEは私がパリでも一番好きな美術館。そこでちょうど好きな展覧会をやっていたから、私の好きなことを話しながら、Akaneとブランドの魅力を共有して、もっと心でブランドを知ってほしいと思ったの」と。

デザイナー・ジャンヌが大事にしているコンセプトの1つに、“Act in the Moment”があります。これは、“その瞬間、瞬間が偶然を含めて意味がある”という考え方です。セシル・エ・ジャンヌの商品はハンドメイドでつくられているため、1点1点、形や色に微妙な風合いの違いが出るのも特徴です。そういった点では、まさに世界で1つしかないアイテムが、誰かの元に届くのは、偶然でもあり、必然的なめぐり合わせと感じます。

 

例えばショッピングをしていて、買うつもりがないものを衝動買いしてしまった時や、お目当てのものを買いに行ったら、なんと売り切れ。でも、同じお店でさらに素敵なものを見つけて購入した、ということなど。人との出会い、モノとの出会いに、”一期一会”や”運命”を感じそれを素直に享受し感謝するできることが素晴らしいことだと思います。ちなみに偶然にも私の会社はCarpe Diem(カルペディエム)、ラテン語で“今を生きる”、“一期一会”といいます。これも偶然とはいえ必然だったのだ・・・と感じます。

こうした”瞬間”や”偶然と必然”に注目した写真家が、JEU DU PAUMEで展覧されていたゲイリー・ウィノグランド(Garry Winogrand)です。ジャンヌが好きな写真家のうちの1人で、ストリートでのスナップショット写真を多く撮っています。それらは予定調和ではなく、その瞬間その瞬間に偶然映りこむものも含めた作品になっています。

 

「偶然と必然」、その点がデザイナージャンヌが大事にしていることなのだと、展覧会の絵を通じて深く知ることができました。実際にジャンヌは写真を撮る際は目線をカメラに向けて撮るのを好みません。こんな感じで自然な動作の中で撮ることを好みます。

 

みなさまのお手元に届くセシル・エ・ジャンヌのアクセサリーは、数々の偶然を経て辿り着いたたった1つのもの。その出会いを大切にして、楽しい気持ちで身につけれいただければ幸いです!